音程|Interval

■音程の応用|「考え方」と「呼び方」

image
事例:
○説明したボク…
「主音の “ 4度下に位置する5度 ” の音と主音、 さらに主音の5度の音を主音も交えて、それぞれ交互に発声練習し、 5度音程を習得するんだよ。」「伴奏も楽だしね♪」
●受けたあなた…
“ 4度下の5度 ”とは?」
image

事例の解説:

【5度音程の場合】

  • 基準音Aに対する5度音程Eの音とは、基準音Aからみて《5度上の音》E のことを指す。
  • 基準音Aより下に位置する、基準音Aの5度音程Eの音とは、基準音Aからみて《4度下の音》E のことを指す。※1.
  • (※1.の考え方:『主音[トニック]Aの属音[ドミナント]Eの1オクターブ下[8va down]の音』)
  • (※1.の呼び方:『1オクターブ下の属音[ドミナント]Eの音』)

【4度音程の場合】

  • 基準音Aに対する4度音程Dの音とは、基準音Aからみて《4度上の音》D のことを指す。
  • 基準音Aより下に位置する、基準音Aの4度音程Dの音とは、基準音Aからみて《5度下の音》D のことを指す。※2.
  • (※2.の考え方:『主音[トニック]Aの下属音[サブドミナント]Dの1オクターブ下[8va down]の音』)
  • (※2.の呼び方:『1オクターブ下の下属音[サブドミナント]Dの音』)

この解説は正しいかどうか:

上記の※1.〜2.のような解説は、 スコア上での指定音の位置関係を表す意味においては、 必ずしも “誤り” ではないが、 説明などで、受ける側の混乱を避けるためには、 “基準音からみて何度下の音” という表現を初段階で用いず、 はじめは主音の位置を明らかにして、 その主音に対する “5度音程の音” か、 “4度音程の音” と、 音程度数の方向性を限定したところから伝えるほうがよい。 つまり、上述の【5度音程】や【4度音程】の※印にあるような、 オクターブ上下の音域指定が必要な音の説明では、 『主音の位置を明確に表示』した上で、 『1オクターブ下の主音に対する5度音程(又は4度音程)の音』とするか、 『1オクターブ下の主音に対する属音(又は下属音)』とし、 『考え方』も『呼び方』も受ける側にとって同じ解釈ができるように、 その内容を組み立てるべきであろう。

■音程の基礎|音程の種類Site map


Copyright (c) 2011 Ryoji Suzuki